サロンドトゥシェは、10月1日で10周年を迎えることができました。
何の後ろ盾もなく、何もかも一人で運営している小さなサロンですが、私一人の力だけでは続けてこれなかったと思いますし、ご愛顧くださるお客様、精神的な支えとなってくれる家族、友人には本当に感謝しています。
月並みなご挨拶になりますが、これまでサロンドトゥシェに関わってくださった全ての方々に心より御礼を申し上げます。
10年は長かったような、あっという間だったような…
それでも振り返ってみると、色々ありました。
このマンションでサロンを始めることになった経緯を思い返しても、やはりタイミングや縁を感じます。
最初は全く別の場所の別の物件で始める予定でしたが、色々スムーズに進まず、結局駄目になりました。
10年前、セラピストとしてはそれなりの経歴がありましたが、経営に関しては全くの素人で何の実績も信用もない。
そして、何より頼りになる後ろ盾もいない。
そんな私によくこのお部屋を貸してくださったなと、マンションのオーナーさんにも本当に感謝しています。
今となっては、この代々木上原の空気感が私にとってはとても心地良く、大好きな街なので、ここで良かったと心底思っています。
今でこそほとんどのお客様が次回のご予約を入れてお帰りになり、定期的に通ってくださるようになりましたが、次の月の事前予約がほぼなく、直前のご予約ばかりで営業していた時期もありました。
この時期はお客様の急な予約変更やキャンセルにも振り回されて、精神的にも不安定なサロン運営を余儀なくされていました。(今思えば、自分が作り出した状況だったのだと思いますが)
また、集客媒体に頼らず自分の力で集客すると決めて、今までやってきました。
同業者の方から、どうやって集客しているの？と聞かれることも多いですが、ほとんどがホームページからのお客様とご紹介のお客様です。
コツコツと地道に、それでも着実にお客様が増えていることは、自信にも繋がっています。
そして、コロナ禍もありましたね。
私の場合、サロンを維持していくだけではなく、自分自身の生活費の心配もあったので、人生で一番焦り悩んだ時期だったと思います。
でも、コロナ禍が私にとって重要なターニングポイントとなったことも確かです。
自分自身と嫌でも向き合わざるを得なくなり、これからどう生きていくかということを改めて真剣に考えるきっかけでした。
そのきっかけがサロンの方向性を修正し、今の安定したサロン運営に繋がっていると思います。
セラピスト歴も20年を超えてからは数えることをやめていましたが、改めて数えてみると23年目になっていました。
人生の約半分と考えると、それだけ歳を重ねたということを実感しますし、良いことばかりではなく辛いこと、理不尽なこと、本当に様々な経験をしてきたなと、思い出すと泣けてきます。
それでも、無駄なことはなく、全ての経験が今に繋がっていると今だから思えます。
今は日々本当に楽しく仕事をさせていただけていて、充実したセラピストライフが送れていることがありがたく、幸せなことだと感じています。
そのおかげか、最近は色々なお客様から技術だけではなく、私の「手」やサロンの空間、居心地の良さを褒めていただけることが増えました。
きっとサロンに良い「氣」が流れていて、良い循環なのだと思います。
長々と取り留めのないことを綴ってしまいましたが、10年の節目に自分の振り返りや思いを残しておきたいと思いました。
これから先、15年、20年とさらにサロンを長く続けていけるよう、より良いサロン作りができるよう、また気持ちを新たに頑張っていきます！
それでは、11年目のサロンドトゥシェもどうぞ宜しくお願い申し上げます。
Salon de Toucher
春名由美
Salon de Toucher 